【フーコーの働き方改革】長時間労働の原因は、カンニングできない定期テストの教室の空気と同じ。

いつのまにか残業をしていて、平日は家と職場の行ったり来たりなんてことは多くのサラリーマンにとってよくある悩みではないでしょうか。

長時間労働は、自分の時間が取ることができないだけではなく、睡眠時間を削ることで健康を崩す原因にもなります。睡眠は健康の素であると、「鉄人」の記事でもあるようにとっても大事なことです。

この長時間労働の問題は、個人の努力だけではなく、やはり組織全体、また社会全体で取り組まなくてはいけないことですね。

1 なぜ残業がなくならないのか

悩みの厄介のことは、原因がわからないっていうのもありますよね。おそらく残業がなくならない原因は、次の2つにまとめられると思います。

 (1)個人の能力不足(経験不足、時間の使いかた等)

 (2)構造的な問題

   ア 無駄な会議・資料作成

   イ 業務量・人手不足

   ウ 残業が良いという社風

ではこのような原因を解決するにはどうしたら良いかを考えてみましょう。

2 残業を減らすには、まずは「段取り力」

まずは個人の能力不足です。やはり重要なのは、「段取り力」です。

私自身も最初1年目の課題は、「スケジュール管理」であると当時の上司に言われて、常に準備をして業務に取り組むことを叩き込まれました。

もちろん、1年目で全く1年間のスケジュールなんてわからない状態で、やっぱり直前になって慌てて取り組むなんてこともありましたが、やはり癖をつけるということが大事ですよね。

また、スケジュール管理がチームで共有できれば、負担の配分も考えやすいですよね。また一人ではなく全員で取り組めば、全体としての時間外が削減できるという、「全体最適」の考え方も重要です。

次に構造的な問題です。個人では解決できないことばかりですので、なかなか難しいですが、やはり一人一人の意識が変われば構造的問題も必ず変わります。

近年では「働き方改革」といわれるように、長時間労働が社会で解決するべき問題であることが、ようやく認識されてきました。

3 長時間労働の構造的問題も、価値観を変えれば解決できる!

「働き方改革」の中身については、いろんな考え方があると思いますが、方向性としては国をあげての価値観の転換ですよね。

≪残業に対する評価≫  Good ⇒ Not Good

構造的な問題ではあっても、評価基準(価値観)が変われば必ず解決します。

例えば、たばこです。私は喫煙者です。かつての日本は喫煙大国だったそうですね。職場、電車、ホーム、店等、あらゆるところで吸ってたみたいですね。喫煙することが当たり前の評価基準だったわけです。

しかし、他人の健康に害を与えるということで、少しずつ社会の意識が変わりました。そして、喫煙という行為は良くない、という評価基準になりました。そして分煙という社会的なスタンダードな評価基準ができました。

≪喫煙に対する評価≫ GOOD(かつての日本)⇒Not Good(現在)

このタバコの例は、構造的な問題であってもみんなが変われば社会は変わるんだというエピソードだと思っています。だから、「働き方改革」の中身には様々な考え方はあると思いますが、全体の方向性として、社会の機運を下げないように一人一人が業務改善を提案するなど行動することが必要です。

4 長時間労働抑制のために今こそ「労働時間の見える化」を!

新社会人にとって、学生時代には使われなかったビジネス用語とは数多くあると思います。

その代表選手が、「見える化」ではないでしょうか。今は、いろんなことを「みえる化」する時代です。それを応用して次のことを提案したいです。

  • 労働時間の見える化

「みえる化」とはそもそもどのような効果があるのでしょうか。その効果は、常に監視されているという意識に働きかけることで、自分から好んでルールに従うようになることです。

このような話になると、ミシェル・フーコーという人物の思想を紹介したくなります。なぜなら、「見える化」という話はとてもフーコーの権力思想に近いものがあるからです。

彼は民主国家の権力について研究していました。彼は近代社会の権力を「生の権力」という概念で呼びます。

👉 生の権力(19世紀以降)

私たちの欲望が作り上げた見えない権力。無意識に自主的に環境に適合させる権力のこと。

👉 死の権力(19世紀以前)

王様が、死刑の恐怖を与えることで従わせる権力のこと。

彼は「生の権力」の影響をうける私たちの社会を、パノプティコンと呼ばれる監獄に例えました。

👉 パノプティコン

  功利主義の祖、ベンサムが考案したもの。

この時監視塔はマジックミラーに覆われていて、囚人からは監視員がいるかいないかは、わからない状態です。そのような状態のとき囚人は、「見られているかもしれない」という意識が働いて、自分から常にルールに従います。

重要なことは、「見られている」という状態を作ることで、強制されるのではなく、自分からルールを守るようになるということです。

例えば、学校の試験を思い出してください。試験官が前にいる時よりも試験官が後ろにいても、見られていると思ってカンニングはしづらいのではないでしょうか。

つまり「労働時間の見える化」の趣旨は、会社に社員の労働時間を外部に公開させることで、常に監視されているという意識を働かせ、より長時間労働をさせないという世の中の風潮を会社自身が何かに強制されることなく守るようになるということです。

会社間ではなくても、部署間で公開することで、上席陣が自分の部署の労働時間が長いことを恥だと思えば、この話は成立するわけです。

5 積極的な「業務改善」の提案を!

やっぱり個人的な原因も、構造的な原因も、私たち一人一人の行動から変わります。

今は社会全体で長時間労働の抑制に取り組んでいますので、積極的に業務改善を考えていくことが労働者に求められています。積極的にこの風潮を盛り上げていくことが長時間労働の構造的問題を解決する1歩ですね。

 

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