【プラトン「イデア論」】アイデア力はセンスではない!

「なかなか企画書のアイデアが浮かばない」など、ビジネスの現場でありますよね。

自分にはセンスがないのかな、など悶々と悩みながら、時間だけが過ぎてあっという間に長時間労働になっていたなんてことも。

しかしですね、「アイデア」というのは、センスの問題ではないです。アイデアというのは感覚的なものではなく、理性を使えば誰でも到達できるものです。

今回は、思考力・発想力に悩みを解消する方法を紹介します。

1 アイデアの語源はプラトンの「イデア」

なぜアイデアが感覚やセンスの問題はではないのか。

まずアイデアという言葉に注目します。英語表記すると、このように書きます。

Idea

直読みでは「イデア」と読めますね。高校で倫理とかやっていれば、最初の方で必ず出てきます。そう、哲学者、プラトン先生の「イデア」論です。(ここで大体「倫理」の授業はつまらない、になります笑)

アイデアという言葉の語源は、古代ギリシャの哲学者のプラトン先生の「イデア」にあります。つまり「イデア論」が何かを考えていけば、アイデアの本質がわかるわけです。

では、次にイデア論とは何かを解説します。

2 アイデアの語源「イデア論」とは何か

私たちは、完全な三角形を作ることも、書くことも、見たこともありません。
しかしなぜ私たちは完全な三角形を理解することができるのかは、私たちの頭のなかに完全な三角形があるからです。

これが三角形のイデアです。

例えば、犬というのはたくさんの種類がありますよね。
でも私たちはそれをまとめて「犬」と表現しています。それをプラトン流に言えば、「犬」のイデアを理性の目で見ているからです。

プラトン先生は2つの世界を想定しています。

1つは私たちが住んでいる「現象界」。もう一つは「イデア界」です。

現象界は見たり聞いたりできる経験の世界です。そして現象界は変化します。例えば現象界の「犬」は、生まれてから様々な変化をしてやがて消えます。

しかしイデア界の「犬」は変化しません。それこそ真の姿と、プラトンは言っています。
常に変化している現象界の「犬」は「犬」のイデアの模造品(ミメーシス)と彼は考えたのです。

さてイデア論、現代に生きる私たちからすると少しトンデモ論だなと思うわけですね。そんなイデア界なんていう世界があるなんて、オカルトの話かよって思ってしまうのは無理もありません。笑

でも、イデア論を通じてプラトン先生のメッセージで重要なのは次の点です。

イデア(観念・理念)に到達するためには理性を働かせて探究すること。

3 アイデアをひねり出すのにセンスは必要ない

「洞窟の比喩」というのはご存知でしょうか。

▶︎「洞窟の比喩」(感覚のみで物事を見ていること)

プラトン先生は、感覚器官(5官)から入ってきた情報を何も考えずに信じてしまってはいけないと言います。

彼は、イデアに無関心な人々を、洞窟で手足を縛られて、松明が照らす影の像を見せられていると例えたのです。これが「洞窟の比喩」です。

ではイデアを見るには、どうしたらいいか。それは洞窟の外に出ることが必要なわけです。その方法こそが、感覚だけでものを見るのではなく、理性を使って見ることだというわけですね。

ビジネス現場に話を戻しましょう。
やはり「アイデア」力というのは、なんだか芸術的で、センスが重要で、そう感覚的なものだというイメージがあります。しかし、「アイデア」の語源を見ると、むしろその逆で、理性を使って考えていけば到達できるものだということです。

重要なことはアイデアが浮かばないことを、センスのないことなど才能を理由に悩む必要はないということです。そんなにどうしようもない世界ではないということです。

4 理性を使うことは誰でもできる!

理性を使うことの最大のメリットは、誰でもできるということです。

例えば、理性を使って誰でも共有している世界は、数学ですね。
読み方は色々あってもなぜか世界中の人々は「1+1=2」です。また、世界中のどこでも、正三角形は3辺が同じ長さです。

理性を使う世界は、数学が代表的なように国境や民族を超えます。また、時代も超えて普遍的なものなわけです。

感覚の世界はとっても個別的なものです。痛みに共感はできても、他人の痛みを一緒に味わうことはできません。味覚だって人によって違います。しかし、理性を使って見る世界は、誰でも、いつでも、どこでも共有できるのです。

そして誰でも共有できるということは、一定の訓練を積めば誰でもできることなのです。みんなで仲良くするのに、確かに心は大事です。それは否定しません。しかしながら、感情だけでまとまるほど人間はうまくできていません。

理性だけでできた世界は、確かに冷たく淡白で、機械的です。しかし一方で、理性のない世界は、感覚のみで動き、人間は社会を作ることはできなかったでしょう。理性を持って、誰でも共有できる世界を持つことというのは、社会を生み出す源泉です。

これはきっと人間らしさの1つだと言えるでしょう。

では、具体的に理性をどのように使えば発想力・思考力が身につくのか、そう「理性の使い方」がポイントになるわけですね。それは次回のテーマとしましょう。

 

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