より良い会議を目指すために政治哲学が教える建設的な議論術

こんばんは。

イケガミーチェです。

今回は、人間関係の悪化に悩む人々やよりよい会議を目指す人におくる、政治哲学を交えて「コミュニケーション術・議論術」をご紹介します。

政治哲学のテーマは、「保守とリベラルの政治的立場の違いについて」です。

※ ちなみに私は大学の専攻は「政治哲学」でした。本当に1円にもならない学問です。笑

1 対立するコミュニケーション

さて、日本の政治では「保守とリベラル」というように鮮明に立場を分けています。

例えば、憲法9条の話がわかりやすいですよね。

改憲派は、保守。

護憲派は、リベラル。

こんな図式が戦後日本政治の特徴です。

最近の議論の傾向は、「保守とリベラルの分断」ですね。

「分断」という現象は日本だけではなく世界各国(いわゆる先進国)で起きている共通の政治現象です。

日本で言えば、こんなやりとりをイメージしてください。

「護憲派は、9条で国が守れるか!売国奴だ!」

「改憲派は、戦争したいだけだろ!そっちこそ売国奴だ!」

お互いが、売国奴と罵り合う議論になり、そして「自分こそ保守本流」、「自分はリベラル」という立場を鮮明にしたがります。

つまり、「違うことを強調したコミュニケーション」になっていますよね。

2 違うことを強調したコミュニケーション

確かにコミュニケーションには、「お互いの違いを確認」する意味合いはあります。

でもそれは「お互いを認め合う」ことを含めた確認です。

私はコミュニケーションにはもう一つの側面があると思います。それが今回の記事の重要なポイントです。

○ コミュニケーションのもう一つの側面

『違う立場から共通しているものを探す作業』

これが今の日本社会のコミュニケーションに欠如しているのかなと思ってしまいます。

3 共通点を探すコミュニケーション

改憲派と護憲派の共通点って何だろうと考えれば、一言で終わります。

「平和」

そう、どちらもこの理念を目指していることには変わりないはずです。

何も人間が多様性だからって、「戦争が日々あるような環境」を望んでいるとは到底思えませんよね。

もう一つ例にとれば、「自由」。

もっと「規制が必要だ」という立場、「規制は撤廃するべき」という立場は確かに存在します。

でも究極的には「自由」という価値を、「監視されている不自由」よりはどちらの立場も尊重しているし、共有しているはずです。

また環境問題だって、いろいろ事情があって規制には反対している立場はあります。

でも「キレイ」か「汚い」の空だったら、前者を望みますよね。

何が言いたいかっていうと、次のことです。

「いくら人間が多様性に溢れているとは言われても、そこまで違いはないものがある」

その違いのないもの、または目指したいものの共通点は、「平和」「自由」「キレイ」というような基本的理念です。

4 なぜ違いが生まれてくるのか?

じゃあなぜ違いがあるのか。

それは、「自由の強弱」だったり、「平和を達成する方法」の違いです。

まとめれば「強弱」と「方法論」の差に過ぎません。

今回の政治哲学に関するまとめは、次のとおりです。

「保守とかリベラルとか言ってもそこまで違いはないんだから、もっと冷静に議論をしようぜ」

さて、巷にある人間関係の悪化、無駄な会議の件に話を戻しましょう。

それはコミュニケーションが違いを見つけることが目的になっていて、共通点を探す作業が欠如することが原因になっています。

ここで久しぶりに哲学者に登場いただきましょう。

5 ヘーゲルに学ぼう、コミュニケーション。

ドイツのヘーゲルという哲学者の「弁証法」を紹介します。

「弁証法」とは以下のとおりのものです。

○ 弁証法とは

矛盾や反対の立場を受け入れ、統一していくと最終的に新しい知にたどり着く手法のこと。

お互い矛盾する概念の共通点を見つけることでアンフへーべン(止揚)すると彼は言っています。

要するに議論が次のステージに上がったということを意味します。

ヘーゲルは、それを人間社会の歴史にも適用できると言っています。つまり人間は、相反する概念が出てきたときに、その共通点を見つけ出して、また一つ進歩してきたと。

例えば、こないだ坂本龍馬の命日だったので、龍馬にちなんで「薩長同盟」にしますか。

お互い過去は、長州藩と薩摩藩はいがみあっていました。その対立は外国人排斥の思想は同じでも幕府につくか、朝廷につくか。

でも、お互い外国と戦争して、外国には勝てない。じゃあ列強と渡り歩くような国にするために幕府を倒そうになります。

でも対立してた過去がある中でどう同盟にするか。

それは「外国に負けない国を作るために江戸幕府を倒すこと」という理念の共有でした。

龍馬はそれを見出したからこそ、薩長同盟という「歴史のアンフへーベン」を成し遂げたとも言えます。

この「弁証法」を知って、「ヘーゲルっていうドイツ人はポジティブだな!」と思いました。笑

でもこういうポジティブな姿勢こそ、よく言われる大人の世界でいう「建設的議論」というものではないでしょうか。

さあ、今なかなか人間関係に苦労している皆さんや、進まない無駄な会議に悩む担当者の皆さん。

実は対立しているようで、そこに「共通点」はないでしょうか。ぜひコミュニケーションを通じて、人間関係や会議をアンフヘーベンしちゃいましょう!

レッツアンフヘーベン!

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